むし歯と並び、お口の中の2大疾患と呼ばれる代表的な病気です。40歳以上では日本人の80%以上が歯周病にかかっていると言われています。多くの人には自覚症状がなく、知らぬ間に進行することが多いです。
症状が出た時には手遅れの場合もあり、不幸にも歯を失う最も大きな原因となっています。歯を支えている組織の病気ですので、この部分がしっかりしていないと、どんなに良い治療を歯に施しても意味がなくなってしまいます。
治療において重要なことは、原因となっている汚れを確実に取り除き、良好な清掃状態を保ちやすい環境(かぶせもの、あるいは必要であれば手術によって)を整え、それを長期にわたって維持することです。
何より大事なのは患者さん御自身が病態をしっかり認識した上で、積極的に治療に参加していただく事です。
当院では所定のトレーニングを受けた担当衛生士が各患者様ごとに一貫して施術を行うシステムをとっております。
治療は患者様・担当衛生士・ドクターの三人四脚で次のような順序で進めていきます。
レントゲンによる骨の状態の診査に加え、歯と歯茎の隙間(ポケット)の深さ、動揺の有無、出血の有無などを診査します。
場合により口腔内写真を撮影して現在の状態を記録します。
歯周病の原因はプラーク(歯垢)です。
正しい磨き方を身に付け、磨き残しがないようにしていただくことが治療の大前提です。
スケーラーという専用器具を用いて歯石を除去します。
また、歯石を取り除いた後、歯根の表面がザラザラのままでは再び細菌がたまりやすいため滑らかに仕上げます。
深い歯周ポケットや歯の周囲の骨にでこぼこがあると、再び歯石がたまりやすく、歯周病が進行する原因になりかねません。歯周治療の最終目標は細菌がたまりにくく、ブラッシングをし易い環境をつくることです。
そのため、このような状態を改善するための外科手術が必要な場合があります。
治療終了後の再発を防ぐため、ご自身での丁寧なブラッシングは欠かすことが出来ません。
また定期的な健診と専門的な口腔内清掃などのメインテナンスも非常に重要となります。
それまでの治療経過を全て把握した担当衛生士とドクターふたつの目により、小さな変化にも素早く対応します。