親知らずがあるからといって必ずしも抜歯しなければならないわけではありません。
上下の親知らずが正常に噛み合って、虫歯や歯周病になっていなければ、もちろん抜く必要はありません。
しかし、多くの場合抜いた方がいいと勧められる主な理由は下記の通りです。
(顎の中に埋まっている場合も含む)
このような為害性と、抜歯に際しての解剖学的なリスク(顎の神経との位置関係など)を総合的に判断して、本当に抜歯すべきかどうか診断します。
また、何らかの理由で他の歯を抜かないといけなくなった際に親知らずを移植できる場合があるので、抜かずに保存しておいた方がよいこともあります。
■ 歯を抜くのは初めてで不安。
■ 「何時間もかかるし、かなり腫れて痛いよ」と、抜いた人に脅かされた。
■ 以前抜歯したとき血が止まらず、顔も大きく腫れかなり辛かった。
歯を抜くとなると、誰もが不安や緊張を抱くものです。
実際親知らずの抜歯は確かに困難な場合も多いです。ですが、「抜歯の大変さ」は「個人差」や「親知らずの生え方の違い」で大きく異なります。おおまかに以下の要領でセルフチェックできます。
抜歯は時間がかからず、後の腫れも少ない(根っこの先端の形状によっては時間がかかることもありますが)。上の歯と咬み合っていれば抜歯しない方がいい場合もあります。
斜めや横向きになっている事が多いので、歯肉を切ったり、手前の歯に引っかかっていれば分割して抜きます。最後に歯肉を縫合します。多少時間も長くなり、後で腫れることが予想されます。
親知らずは骨の中に埋もれていますので、歯肉を切開した後に骨を削って取り除き、埋まっている親知らずを分割して取り出します。最後に歯肉を縫合します。
【CASE02】の場合よりも骨を削った分、また時間を要する分、腫れや痛みが大きくなります。
このように、親知らずの生え方や、抜歯する術者の技量によっても抜歯後の症状は大きく異なります。
自分の場合親知らずがどのように生えていて、抜歯後どんな症状が予想されるか、十分に説明を受けた上で抜歯されることをお勧めします。
とかく先入観や他人の経験談から抜歯を避けているうちに病状を悪化させてしまう傾向があります。特に親知らず周囲の炎症を繰り返してから抜歯を受ける方は、炎症を一度も起こしていない方に比べて後の腫れや痛みが強く出たり、傷の治りが遅くなりますので早めの受診が望ましいでしょう。
信森歯科医院では、いずれのケースにおいても口腔外科の専門性を活かして、より安全でスピーディーな抜歯と適切な術後のフォローをさせていただきます。ご安心してご来院ください。